イベント

オンライン討論: 日本と中東の大学における男女平等について

最終更新: 2020年10月16日

背景

2020年9月30日、TOBB経済技術大学(TOBB-ETU)の4人の学生と卒業生と議論する機会を得ることができました。 TOBB経済技術大学の学生はトルコのアンカラから、私たちは日本の東京からオンラインミーティングに参加しました。このミーティングは笹川平和財団の「中東・イスラム部会」が主催する「日本と中東諸国間の人的交流」プロジェクトによって主催されました。この部会では、日本と中東の若手リーダーやアカデミア人材などの「人と人との交流」に重点を置いています。開会の辞は、笹川平和財団事務局長からいただきました。

 

2時間のディスカッションでは、東京大学とTOBB経済技術大学における、男女共同参画のアイデアの比較と交換を行いました。二大学間での男女共同参画の背景の共有、男女共同参画が目指す方針と現実の間のギャップの特定、学生団体や大学の空間が男女共同参画にどのような役割(貢献)を果たすかの評価等の話題について議論がなされました。

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Online discussion

TOBB-ETU Women Entrepreneurs Community

学び

各議論からの学びを、以下にまとめました。


第一部: 東京大学とTOBB経済技術大学における男女平等

この二大学の学生集団のジェンダーバランス大きく異なります。東京大学と比較して、TOBB経済技術大学の女子学生の割合が非常に高いことは、男女共同参画に関するイニシアチブに幅広い影響を及ぼします。この違いは考慮する必要がありますが、両方の大学で、男女平等を推進するための学生主導のプロジェクトが近年加速し始めたのは興味深いことです。これは、男女平等への需要が高まっており、両大学で同程度の成熟度に達していることを示唆しています。

第二部:男女共同参画を目指す政策と現実とのギャップ

東京大学においても、TOBB経済技術大学においても、「男女平等」は意思決定者から最優先事項としては扱われておらず、他の事項と比較して限られた予算が充てられることを意味しています。 TOBB経済技術大学は業界志向の大学であるため、大学の最優先事項はイノベーションとテクノロジーのサポートに向けられており、この分野の学生団体により多くの経済的支援が行われています。これは、男女平等に向けて取り組むことを目的とする「女性起業家コミュニティ」という学生団体に対し、団体名称に「起業家」という単語を含めるようTOBB経済技術大学側が要請したことにも現れています。同様に、東京大学は研究機関であるため、最優先事項は研究力の向上(国際ランキングの順位を上げること)に向けられています。


第三部: 学生団体の役割

キャンパス内の男女平等に関するイニシアチブに関しては、数よりも質が重要ですが、質に関して十分に強調されていません。実際、数(イベント数、参加者数など)を測るのは簡単ですが、質を評価する上では明白な基準があるわけではありません。さらに、ジェンダーに関する考えは根深く、個人的なものであることが多いため、男女平等に関する考え方や態度を変えるには、男女平等に関する質の高い(=個人的・深い・魅力的な)議論やイベントが非常に重要であると考えられます。


第四部: 大学キャンパス環境の重要性

東京大学にもTOBB経済技術大学にも、ジェンダーニュートラルなスペースがありますが、東京大学では女子学生の割合が少ないため、ジェンダーニュートラルかつ快適な交流スペースを設置することはより困難だと言えるでしょう。

謝辞

我々と中東の学生との間で男女平等に関して議論をすることを提案し、イベントを開催して下さった笹川平和財団に、深く感謝いたします。