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東大の国際女性デー2022:IWD reviewed

最終更新: 2022年3月12日

IWD reviewed (1/3): IWDの歴史

国際女性デー(IWD)の機会にこの特別な日の歴史と重要性を振り返ってみたいと思います。IWDは、女性の選挙権や労働権、男女差別をなくすための運動として開催されたのが始まりで、100年以上前にデンマークで制定されてからヨーロッパ全土に広がりました。第一次世界大戦の初期にロシアの女性たちが平和のために結集し、その後ヨーロッパ各地で同様の女性グループが結成されたことがIWDにさらなる重要性を与えました。その後数十年にわたり、IWDは紛争時に平和を願う日、女性の権利を擁護する日、女性同士の連帯とシスターフッドを示す日として認識されていました。

1975年にはIWDの歴史的重要性が国連によって認識され、1996年に国連からIWDのテーマが発表されるようになりました。それ以来、21世紀の到来とともに、この特別な日をより多くの人に知ってもらうため、女性の功績を称え、残存する男女不平等の認識に焦点を当てた多くの努力がなされています。

2022年のIWDでは、女性の問題を取りまくバイアスを壊し、ジェンダーに関わる偏見について意識を高めることを目的として#BreakTheBias というテーマが掲げられています。女性を支援し、#BreakTheBias する方法について考えた経験はありますか?

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IWD reviewed (2/3): 日本における女性の権利の歴史

日本におけるフェミニズムの第一波は、他の国と同様、20世紀初頭に起こりました。女性らしさ、セクシュアリティ、愛、母性などに関する概念が議論されたのです。この時期、日本の女性たちは平和運動を組織し、選挙権を求める運動も行っていました。しかし、1935年に衆議院で参政権が認められたものの、女性の参政権が新憲法で認められるまでさらに10年待たなければなりませんでした。


このような新しい法的措置にもかかわらず、日本女性の社会的、経済的、心理的不平等は、25年後の日本の好景気の中にも依然として残っており、多くの女性が、制度的不平等が残っていることの理由を問うようになったのです。60年代の学生運動に刺激され、日本にフェミニズムの第二波をもたらした日本の女性解放運動(ウーマンリブ)が生まれました。この時期には、さまざまな背景を持つ女性のためのグループやスペースが数多く生まれました。


1975年から「国連婦人の10年」が始まり、日本の女性団体が「国連女子差別撤廃条約」への署名を求める運動を展開しました。この署名は、国家レベルでの男女平等の正当性を示すものであり、日本の女性の権利の根幹をなすものでした。


その後、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」(2001年)、「職場における女性の参画及び地位の向上の促進に関する法律」(2017年)、「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」(2018年)など、多くの男女平等を推進する法が制定されました。しかし、罰則条項がないため、2006年、2011年、2016年に女性差別撤廃委員会から注意があったように、これらの法律による効果はみられていません。


2021年現在、日本のジェンダーギャップ指数(健康と生存、教育達成度、経済参加と機会、政治的エンパワーメントを評価)は、G7諸国の中で最も低く、141カ国中121位となっています。近年、#MeTooや#KuTooなどの運動により、アクティビズムは徐々に活性化されつつあり、新しい世代の日本の女性たちが変化を提唱していくことが期待されます。

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IWD reviewed (3/3): 東京大学における国際女性デー・男女平等への認識
Toward Diversityは国際女性デー(IWD)の精神に基づき、IWDや男女共同参画に関する意識や意見を調査し将来の学内の男女平等を推進するため、東京大学のコミュニティを対象にアンケートを実施しました。


45人のアンケート回答者のうち、51%が女性、44%が男性、残りはノンバイナリ、または無回答という結果になりました。東京大学におけるジェンダー問題については、78%の回答者が学内の男女共同参画の進展にある程度不満を持っていることがわかりました。この不満の背景には、女子学生や教員の割合の低さ、育児への配慮の欠如、女性の入学を促す真剣な取り組みの欠如、女性研究者に対するいじめなどが挙げられています。


また、東京大学の将来と男女共同参画への期待として、女子学生の入学者数増の実現、学内におけるジェンダーバイアスや女性蔑視の根絶、教職員が昇進を犠牲にすることなくワーク・ライフ・バランスを取ることができるような環境をつくることなどが挙げられています。また、教員、学生、受験生を対象としたジェンダー問題に関する研修会の開催を求める声も聞かれました。


IWDの意識調査の結果としては、84%の回答者がIWDについて何らかの形で聞いたことがあるものの、47%の回答者が名前だけしか知らない状態でした。IWDに関する記事や文献を読んだことがある人は少数派(16%)で、「IWDについてよく知っている」と回答した人はわずか4%に留まりました。こうした結果にもかかわらず、男女平等や女性の代表性を促進するキャンパス内のイベントに参加することに関心を持っている人がほとんどでした。また、ほとんどの回答者は、IWDを祝うことがジェンダー問題に対する意識を高め、問題解決に向けた進展を学内外で促すのに役立つと感じています。


Toward Diversityは、東京大学における男女共同参画のこれまでの歩みを俯瞰しつつ今後進むべき道を見据えるために、このアンケート結果が役立てられることを期待しています。男女共同参画に向けた努力を一歩一歩、共に重ねていきましょう!

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参考文献

IWDの歴史

- internationalwomensday.com、History of International Women's Day」、2020年11月(英語)

- BBC、「International Women's Day 2021: History, marches and celebrations」、2021年3月(英語)

日本における女性の権利の歴史

- Liu, J., & Yamashita, J. (編集者)、『Routledge Handbook of East Asian Gender Studies』 (初版)、 Routledge、2019年(英語)

東京大学における国際女性デー・男女平等への認識

- Toward Diversityの「IWDや男女共同参画に関する意識や意見のアンケート」、2022年2月