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IEL「ジェンダーシリーズ」

最終更新: 2020年10月16日

第一部:日本における男女不平等の原因を理解する 〜ドキュメンタリー上映会

本ワークショップシリーズは、参加者のジェンダー平等に対する意識を高めたいという考えのもと企画されました。第一部では、現代の日本における偏ったジェンダー意識を生み出したと考えられる要因を参加者に考えてもらいました。まず、ドキュメンタリー「Japan's Secret Shame」を上映し、日本における男女不平等のリスクに対して理解を深めました。次に、20人の参加者を3つのグループに分け、ブレインストーミングを行い、(i)男女平等の定義 および(ii)現代日本の「ジェンダー」。を作り出した要因 について、考えてもらいました。東京大学の男女共同参画室とThe Global Summit(持続可能な開発を推進する、米国を拠点とするNGO)の  設立者をゲストとして招待し、議論の進行を助けていただきました。

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第一部のワークショップの参加者

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IEL「ジェンダーシリーズ」のロゴ

以下に、3チームで議論された要点をまとめます。

 

(i)男女平等の定義:

  • 男女平等は、自分の将来を決定する自由、リソースと機会への平等なアクセスによって支えられる自由の二つを基礎とした、表現の自由に支えられる。

  • 男女平等は、互いへの尊重、差別の防止、および批判的ではない環境によって維持される。

 

(ii)日本のジェンダー概念がどのように形成されたか:

 男女平等の実現を妨げる因子として、ジェンダー概念が歴史と伝統の中で形成されてきたことが挙げられました。歴史(特に太平洋戦争)と伝統のなかで男女を区別する日本社会の「常識」が生まれ、「男らしさ」「女らしさ」といったジェンダーごとに異なる役割モデルや、内面化されたバイアス、および社会的役割の概念が生み出されました。ジェンダーに対するこのようなイメージのために、日本ではセクハラについて声を上げることが困難だという考察も出ました。すべてのチームが、ジェンダー意識を変化させ、この問題の解決を図る上で、教育が最重要であることを挙げましたが、これも短期的な実現が非常に難しい領域です。​

 また、ソーシャルメディアは、ポジティブとネガティブの両方の役割を果たし、既存のジェンダーバイアスを強化するか、#MeTooなどのポジティブな変化を求める運動媒体として機能すると考えられます。あるチームは、日本の意思決定者は通常年配であり、ソーシャルメディアによるプラスの影響の可能性を十分に認識していないという点、そしてこの課題は比較的解決が容易であるという点を指摘しました。

​ ドキュメンタリーの内容に関連して、法律は有益な影響を与えるものの、効果を発揮するのは、特に「性暴力」に関して、 適切に執行された場合であるという意見が出ました。

 

日本のジェンダー概念に大きな変化を起こすためには、組織ごとの変化が肝要です。職場環境は、効果的な支援プラットフォームを通じて、男女平等に焦点を当て、バランスの取れた育児及び介護を促進する必要があります。そして、ジェンダーに関する根深い日本の伝統を変えなくてはならない、という点に議論は、先述のように、責任あるジェンダーの役割の伝承と家庭での教育が重要であるという結論に至りました。