東京大学で活躍する女性研究者・学生たちを紹介します。
Story 1: Erica
エリカはインドネシア出身で、2019年9月から博士課程の学生として東京大学に入りました。彼女は再生医療分野の研究をしており、ヒトiPS細胞を使って肝臓を再生させることを目指しています。
彼女は、博士課程1年目のときに直属の指導教員が他大学へ移ってしまうという逆境に直面しました。「日常的に議論できるような先生がいなくなって、私は希望を失い始めたんです」と彼女は言います。彼女はそれまでの8ヶ月間必死で研究に取り組んできましたが、ついに自分の悩みを教授に相談することにしました。そして結局、彼女は研究テーマを変え、博士課程をゼロから再スタートをすることに決めました。
「自分が(とても)遅れて再スタートを切ったことが分かっているから、うまくいかないことがあるとよく打ちのめされたりストレスを感じたりします」とエリカは自分の置かれている状況を表現しています。
幸運なことに、エリカが(実験で)失敗するたびに、現在の指導教官は彼自身の失敗談を披露してくれ、励ましたり安心させたりしてくれます。また、エリカは長い博士課程を乗り切るため、休息を取ったり、新しい趣味を作ってそのための時間を取ったりするようにしています。「私はゆっくりしているかもしれないけれど、やめてしまわない限り、私は博士課程というマラソンを走りきることができるでしょう。」
将来的には、エリカは再生医療に携わる日本の製薬企業において専門家として働くことで、知見を広げたいと考えています。彼女はまた、サイエンスコミュニケーションに関心を持っています。複雑な概念であっても、筋の通った説明をすることによって異なる分野の人たちに理解してもらうことは可能であると彼女は信じています。
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